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高機能塗料とは?外壁塗装・屋根塗装でできること
高機能塗料でお住まいの悩みや問題を解決できることをご存知ですか?
・我が家は日陰が多いので防カビに優れた塗料が良い
・夏の暑さを軽減して少しでも電気代の節約に活かしたい
・汚れにくい塗料で美しい外観を長く保ちたい
あなたが望むのはどんな高機能塗料の効果でしょうか?高機能塗料でできること、できないことを知ることで、後悔しない、失敗しない塗装メンテナンスを叶えましょう。
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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高機能塗料と聞くと、万能のように扱われ何でもできるようなイメージを抱いている方も多いと思いますが、残念ながらそれは大きな間違いです。
高機能塗料とは、紫外線や風雨から外壁を守るための保護機能、汚れて色褪せてしまったお住まいを回復させる美観の他に、更に優れた機能を併せ持つ塗料が高機能塗料と呼ばれ、その種類や特性は様々です。
現在では塗り替えによってお住まいの問題点を解消できることも多いのですが、全てを解消できるわけではありません。
高機能塗料のイメージを利用して、できもしないことを「高性能の塗料で塗れば解決できます」、「この程度ならば、現在の塗料は高性能ですから問題ありません」と言ってくる業者には注意してください。
では、一体どんな特別な機能を持った塗料なのか?代表的な高機能塗料の種類をご紹介いたします。
根強い人気を誇る【ラジカル制御塗料】
ラジカルとは、塗料の色を作る時に欠かせない酸化チタン(白色顔料)と呼ばれる成分が紫外線を浴びることで発生するエネルギーのことで、塗料の樹脂や有機成分にダメージを与えチョーキングやひび割れを起こす劣化因子のこと。
そのラジカルエネルギーの発生をできるだけ抑えてくれるのが高耐侯酸化チタンと光安定剤の2つの成分で、これらが配合された塗料がラジカル制御塗料です。
ラジカルの原因となる酸化チタンは白色顔料の為、白色やクリーム色など淡い色の塗料には必須とされる成分です。現在、お住まいの外壁に淡色を使用している方、これから白色系に塗り替えたいと考えている方に最適の塗料です。
定番とされるシリコン塗料と価格帯が同等でありながら、耐用年数12~15年とシリコン塗料よりも長く期待できるためコストパフォーマンスが非常に高く、「できるだけ塗装を安価にしたいけど劣化が早い塗料は困る…」そんな方々に選ばれている、今なお高い人気を誇るのがラジカル制御塗料。
特におすすめしたいのは日本ペイントのパーフェクトトップ。紫外線による塗膜劣化を防ぐ独自のラジカル制御技術によって非常に優れた対候性があり、防藻・防カビ機能も備えています。
塗装する外壁材を選ばず、美しいツヤでお住まいの美観と共に機能を回復させるのに適した機能性塗料です。
また、屋根専用のラジカル制御塗料ファインパーフェクトベストは、屋根の色褪せや塗膜の劣化を防ぎ綺麗な屋根を長持ちさせたい、耐久性を高めたい方におすすめ。
屋根は外壁より紫外線、風雨が直撃する過酷な環境にありますから、外壁と一緒に屋根の塗装メンテナンスも欠かさずに行うことでお住まい全体の長寿命に繋がります。
ラジカル制御塗料より更に耐久性の高い【フッ素塗料】
耐用年数が15~20年とラジカル制御塗料よりも更に長いフッ素塗料。
蛍石と呼ばれる鉱物が原料で、価格はシリコン塗料、ラジカル制御塗料に比べると高めですが、耐久性・対候性の優秀さから高層ビルやスカイツリー、航空機の塗装などに使用されるハイグレードな機能性塗料です。
フッ素塗料はツヤあり塗料の為、マットな仕上がりを求めている方には不向きな塗料ですが、お住まいを光沢感のある艶のある仕上がりに塗り替えたい方にはご満足いただける塗料です。耐久性にも優れていますから、費用が多少高くなっても塗装メンテナンスの回数をできるだけ抑えたいといった希望を叶えてくれるのがフッ素塗料といえます。
エスケー化研クリーンマイルドフッソは、独自のセラミック複合技術により優れた耐久性を実現し、紫外線や風雨による厳しい環境下でも劣化を最小限に留め美観の維持を実現。弱溶剤タイプで臭気も少なく、大気汚染低減にも貢献している高機能塗料です。
耐用年数20年以上!建物の長寿命化なら【無機塗料】
外壁塗装のメンテナンスは10年に1回が目安ですが、無機塗料は15年~25年と圧倒的に高耐久性・高耐候性を誇る高機能塗料で、何度も塗り替えたくない、お気に入りの外壁の色を長く綺麗に維持したい方におすすめ。
炭素を含まない無機成分による配合でできた無機塗料は、一般の塗料に比べると高額ですが一度塗装を行えばおよそ20年以上塗り替えの必要がないため、長い目で見ると実はコストパフォーマンスに優れた機能性塗料なのです。
日本ペイントのアプラウドシェラスターNEOは、無機と有機のメリットを併せ持つ柔軟性の高い塗料で、40年の期間中塗り替え回数はわずか2回と建物の長寿命化を叶えてくれる塗料です。
無機塗料をご検討いただく際には、各メーカーの無機塗料の配合成分を確認しそれぞれの特徴を理解することが大切です。高価な塗料ですから、よくわからないけど耐久性が高いなら…と安易に選んで後悔してしまっては本末転倒です。
また、無機塗料は他の塗料に比べて塗膜が固く、木部など外壁材によっては向いていない塗料となります。職人の腕に左右される扱いの難しい塗料であることを念頭に、依頼する業者の施工実績をチェックし、お住まいの外壁材に適した塗料なのか?など直接相談できる、信頼できる業者を選ぶと安心ですね。
雨で汚れを洗い流す【超低汚染塗料】
低汚染とは、雨による汚れがつきにくい塗膜の性質のことで、その性質を更に向上させたものが超低汚染と呼ばれています。
塗装後でも汚れを洗い流す機能によって美観を長期間キープすることに優れていますから、お住まいの外壁が明るい塗料で汚れが目立ってしまう方、何よりも美観を重視したい方にぴったりの塗料といえます。
水谷ペイントのナノコンポジットWは、無数の超微粒子シリカが均一に分散しているため、外壁に付着した汚れを雨で洗い流す画期的な高機能塗料です。
色褪せにもつよく、最も厳しい基準の対候形1種に合格した塗料で「10年を超えた後でも光沢の80%を保持しているか?」という基準を上回る90%以上を保持。燃えにくく、速乾性にも優れており防カビ、防藻機能がさらに強化されたナノコンポジットW防藻+など、機能性塗料として非常に優秀な塗料です。
シックハウスの原因となるホルムアルデヒドの放散量も最も少ないF☆☆☆☆を取得していますから、塗装による健康被害への影響を気にされる方にもナノコンポジットWはおすすめの塗料です。
施工事例
15年、汚れが気になる外壁に…ナノコンポジットWで外壁塗装
前回の塗装工事から15年、コケや汚れが気になってきたとのご相談をいただきました。今後も長く汚れを抑制することはできないか、とのご希望から、ナノコンポジットWをご提案させていただきました。
色は日本塗料工業会の55-50D、くすんだ外壁が生まれ変わりました。
猛暑に室内温度の上昇を抑える【遮熱塗料】
建物の屋根や外壁などに太陽光が当たると、その中の赤外線を吸収することによって表面温度が上がります。
それが室内へ伝わることによって、お部屋の温度も上昇してしまうのです。
遮熱塗料は赤外線を効率良く反射することによって、屋根や外壁などの表面温度が上昇することを防ぎます。
日本ペイントのサーモアイは屋根用の遮熱塗料で、夏の猛暑日でも屋根表面温度を最大約23℃削減、室内温度も最大約2.5℃削減し、屋根から室内への熱流入を抑えてくれます。
エアコンの温度設定を抑えることにもつながり、電気代最大約27%削減が期待できる、省エネや節電にも大きな効果を発揮してくれる高機能塗料です。
ご自宅に換気棟などが設置されておらず、夏場は屋根裏のお部屋が熱気でこもってお困りの方や、夏場の電気代を削減したい方に遮熱塗料は効果的です。
冬場の寒さ対策も行うなら【断熱塗料】
断熱塗料と遮熱塗料、響きは似ていますが性能は異なります。
熱を反射させる遮熱に対し、熱の伝達、移動スピードをゆっくりにしてくれるのが断熱塗料です。
例えば、金属などは非常に熱を伝えやすい性質を持っています。
それに対し、陶器などは熱を伝えづらく、マグカップなどは沸騰したお湯を入れても取っ手を持てば、熱さを感じません。
お湯がいつまでも熱いままなら取っ手もいずれ熱くなりますが、外部からエネルギーを受けない限り、そのうち冷めてしまうため、伝わる熱も少なくなるのでいつまでも手で掴んでいることができるのです。
これを応用したのが断熱塗料です。ほとんどの断熱塗料には陶器の主成分であるセラミックが含まれています。
暑さや熱対策なら遮熱塗料一択になりますが、断熱塗料は寒さ対策にも有効です。
特に外と室内の温度差が激しくなる冬場、結露で室内のカビにお困りではありませんか?
断熱塗料は結露の原因となる熱の移動が少なく、温度差を小さくすることで結露の発生を抑制する効果を発揮します。
日本の宇宙技術から生まれた塗料ガイナは、遮熱と断熱を併せ持つ多機能性塗料で、塗布前と塗布後では冬場の暖房にかかる電気使用量を27.1%削減できることが実証済みの高機能塗料。
有機溶剤等危険物を使用しない水性塗料で、室内の空気環境の安全目安となるF☆☆☆☆を取得しています。
冷暖房は夏場よりも冬場の方が高くなりますから、暖房の節約は家計にも大助かりですよね。
1度塗布すれば効果は10年持続することが実証されているガイナ。暑さ対策と共に寒い地域にお住まいの方や、冬場の冷暖房や灯油代、電気代を少しでも抑えたい方は断熱塗料による塗装をご検討ください。
施工事例
断熱・遮熱機能のあるガイナで外壁・屋根塗装
断熱・遮熱にご興味があるといういことで、ガイナをおすすめさせていただきました。真夏は触れないほど熱くなる外壁に触れるようになるともいわれる効果が期待できます。
塗装前にはバイオ洗浄でカビ・藻をしっかり落とし、鮮やかなオレンジに塗り替えました。
遮熱・断熱塗料は冷暖房が全く必要ない?
熱を反射する、吸収を抑えてくれる塗料を使えば冷暖房の使用をゼロにすることができると思われがちですが、それは大きな誤解です。
前述のように遮熱塗料による室温の低下は2.5℃程度です。「エアコンの稼働日数や稼働時間を減らせる」、「室温を高めに設定しても室内で涼しく過ごせる」という点からみても、光熱費の削減効果は高いのですがそれをゼロにするのは不可能であるとご理解いただくことが大切です。
特に、お住まいの断熱において開口部である窓は重要です。遮熱・断熱塗料で塗装しても、窓の断熱性能が十分でなければその効果も発揮できません。断熱リフォームならお住まい全体を見直してみるのが効果的です。
よくあるご質問 Q9:開口部からの熱の出入りは、どの位あるのですか?より
高機能塗料の「できること」と「できないこと」を知り、間違った塗装工事を依頼しないよう充分に注意しましょう。一番大切なことは、お客様がどんな機能性塗料を求めているのかを知ること。そして予算内で効果を最大限叶えてくれる高機能塗料で後悔のない塗装工事を行いましょう。
それでは、高機能塗料でできないこととは一体なんでしょうか?
そもそも、お住まいを塗り替える目的は「外壁材や屋根材の防水性を保ち、保護し、美観を維持すること」で、高機能塗料の役目はお住まいに快適機能を付与することです。
防水工事・雨漏りの補修
「屋根塗装と外壁塗装をすれば、雨漏りは止まりますよ」というトークに騙されないでください。
確かに塗装には防水性を保つ役割もあるのですが、それは屋根材や外壁材の塗膜保護が目的で、建物全体の防水性を高めることではないので根本的な解決にはなりません。
お住まいの雨漏りの原因は様々です。ほとんどの場合、外壁のクラックや屋根周辺の不具合、違う建材同士の取り合い(接合部や継ぎ目)部分からの雨水の浸入等によって雨漏りを引き起こしています。
こちらを補修しない限り、雨漏りは止まりません。屋根材や外壁材に原因がある場合でも、それらのクラックなどの補修は塗装工事とは別の工事や工程となります。
ひびや亀裂(クラック)の補修
0.3mm未満のヘアクラック程度であれば、弾性塗料を使用してクラックを埋めるように塗装で補修が可能ですが、0.3mmを超える構造クラック、窓のサッシ周辺や扉など開口部周辺に発生する開口クラックなどは亀裂が深く、外壁表面のみの補修だけでは不十分でいずれ必ず雨漏りを引き起こします。
せっかく高機能塗料で美観や機能を向上させても、元々の建物に不具合があっては元もこうもありません。塗装前に建物の点検をこまめに行い、塗装工事とは別の工事が必要である場合でもしっかりと説明を行ってくれる業者に補修工事と塗装メンテナンスを一緒に頼んでください。
外壁塗装や屋根塗装の場合、2階建てのお住まいは足場の設置が必須となります。工事費用が高くなるからと後回しにすれば、その都度足場の費用がかかってしまうので塗装工事は一度に行い、費用は最小限に抑えるのがコツです。
完全な結露の防止
結露のメカニズムは、空気中に含まれているあたたかい水蒸気が外気と触れ、急激に冷やされることで発生します。
冬場は寒い室外に対して、暖房機器などを使用する室内は暖かくなりますから、外と中を隔てている外壁は温度差が大きく、特に開口部である玄関ドアや窓ガラス周辺は最も温度差が発生している箇所であることは一目瞭然ですよね。
しかし、玄関ドアや窓、サッシには断熱塗料を塗ることができないため、どうしても温度差が大きくなり、結露が発生してしまいます。
場合によっては断熱塗料によってお部屋の温度と外の温度差が以前よりも大きくなり、窓ガラスやそのサッシの結露が酷くなることもあります。
窓ガラスには断熱材やサッシに貼り付ける結露防止テープなど、総合的な対策が必要となることもあります。
高機能塗料はお住まいの装備
様々な特性をもつ高機能塗料をご紹介しましたが、お住まいの外壁についてのお悩みは地域や立地、環境によってそれぞれ異なります。
「塗装メンテナンスの周期だが費用は安く抑えたい」
「長期的にコストパフォーマンスの高い塗料を選びたい」
「カビや藻が外壁に多く付着しているので今後の対策も考えたい」
まずはお客様がどんなお悩みで塗装メンテナンスを検討したのかをお聞かせください。
メーカーの努力によって高機能塗料は年々進化していますが、万能ではありません。
業者に相談するのも一つの方法ですが、まずはご自身が高機能塗料の効果と種類を知ることで納得のできる、後悔のない塗装メンテナンス実現に繋げましょう。
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高機能塗料とは保護、美観のほかに特別な機能を併せ持った機能性塗料のことです
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価格と機能のバランスが取れたラジカル制御塗料、圧倒的な耐用年数を誇る無機塗料、汚れを洗い流す超低汚染塗料をはじめ、省エネにも期待が出来る遮熱・断熱塗料など様々な機能を保持する高機能塗料があります
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高機能塗料はあくまでお住まいを快適に保つ機能のことで、雨漏りの補修やクラック工事など、お住まいの不具合を直す塗料ではありません
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高機能塗料は万能ではありませんが、特別な機能によってお住まいに快適な環境をもたらしてくれる優秀な塗料です